マツダのグローバル戦略車であり、国内ミドルサイズSUV市場を牽引し続けてきた「CX-5」。2017年の2代目(KF系)登場から約9年の歳月を経て、ついに待望の3代目となる新型CX-5へとフルモデルチェンジを果たしました。
「デザインはどう変わった?」「CX-60との違いは?」「長年愛されたディーゼルエンジンは本当になくなるの?」「価格はどれくらい上がる?」など、車好きや購入を検討しているユーザーの間で疑問や期待が渦巻いています。
本記事では、新型CX-5のスペック、デザイン、パワートレイン、インテリア、先進装備、そしてライバル車との比較まで、気になる疑問をすべて網羅して徹底解説します。
新型CX-5の進化と変更点(一目でわかるスペック比較)

まずは、先代モデル(KF系)から新型CX-5(3代目)への進化点を、主要なスペック比較表で確認してみましょう。
| 項目 | 先代CX-5(KF系・2代目) | 新型CX-5(3代目) | 変化のポイント |
| 全長 | 4,575 mm | 4,690 mm | +115 mm(大幅拡大) |
| 全幅 | 1,845 mm | 1,860 mm | +15 mm(取り回しは維持) |
| 全高 | 1,690 mm | 1,695 mm | +5 mm |
| ホイールベース | 2,700 mm | 2,815 mm | +115 mm(後席が劇的拡大) |
| 後席膝前スペース | 標準 | 先代比 +64 mm | 足元空間が圧倒的に広大化 |
| 主力エンジン | 2.0L/2.5L ガソリン / 2.2L ディーゼル | 2.5L Mハイブリッド(e-SKYACTIV G 2.5) | ディーゼル廃止・電動化推進 |
| ナビ画面 | 10.25インチ(マツダコネクト) | 15.6インチ大型画面(Google搭載) | 大画面化&タッチ操作対応 |
| ラゲッジ奥行 | 標準 | 先代比 +45 mm | 車中泊・キャンプ適性が向上 |
| 新車価格(税込) | 約290万円〜 | 3,300,000円〜4,471,500円 | 装備・質感向上に伴う改定 |
ひと目でわかる通り、今回のフルモデルチェンジの最大の核心は「後席とラゲッジの拡大」「パワートレインの刷新(電動化)」「ITインフォテインメントの大激変」の3点に集約されます。
【デザイン】魂動デザインの「深化」と最新のライティング
マツダデザインの象徴である「魂動(SOUL of MOTION)」は、新型CX-5でさらなる熟成と洗練を遂げました。
エクステリア:凛とした品格とSUVらしい力強さの融合
フロントフェイス
シグネチャーウイングはより薄く精悍になり、フロントグリルには立体的なブロックパターンを採用。L字型をモチーフにした新世代のLEDヘッドライトが、ワイド&ローな表情を際立たせています。

サイドプロポーション
ホイールベースが115mm伸びたことで、キャビン全体がバックしたような美しいロングノーズ・ショートオーバーハングの黄金比率を実現。流れるようなボディサイドの映り込み(リフレクション)は健在です。

リアデザイン
横一文字風のシャープなリアコンビネーションランプを採用し、夜間の存在感を大幅に向上。マフラーカッターはバンパー一体型へとスマートに納められ、都会的なプレミアム感が高められています。

インテリア:引き算の美学と先進テクノロジーの融合

車内に足を踏み入れると、一クラス上の「CX-60」や「CX-80」にも迫る上質な空間が広がります。水平基調のインパネデザインは視界が良く、ドライバーを中心に左右対称に配置されたコクピットは「人馬一体」の走りを予感させます。素材にもこだわり、本革シートや上質なファブリック、リアルウッド風加飾が惜しみなく投入されています。
【注目トピック】新型CX-5で押さえておくべき4つの衝撃進化
ここからは、ユーザーの関心が最も高い4つの注目ポイントを深掘りします。
①【唯一の残念ポイント】2.2Lクリーンディーゼル(SKYACTIV-D)の廃止
マツダ=ディーゼルというイメージを持つファンにとって、最も大きなニュースが「2.2Lクリーンディーゼルの廃止」です。
低回転からの強烈なトルクと、軽油による燃料代の安さで圧倒的な支持を集めたSKYACTIV-D 2.2ですが、世界的に厳格化する排ガス規制への対応コストや、グローバルでの電動化シフトに伴い、新型CX-5での採用は見送られました。
初期ラインナップのパワートレインは、2.5L直列4気筒ガソリンエンジンに24Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「e-SKYACTIV G 2.5」に集約されています。
💡 次世代ハイブリッド「SKYACTIV-Z」の影
ディーゼルを失った穴を埋めるべく、マツダは次世代のストロングハイブリッドシステム「SKYACTIV-Z」の開発を進めています。燃焼効率を極限まで高めたこの新エンジンは、今後のマイナーチェンジや追加モデルで投入される見込みです。
② 【快適性向上】後席スペースが64mm拡大!ファミリーSUVとしての完成度
先代CX-5(KF系)を所有していたオーナーから唯一挙がっていた不満点が、「ライバル車(ハリアーやRAV4など)に比べて後席が少し狭い」という点でした。
新型CX-5はこの課題を完璧にクリア。全長を115mm、ホイールベースを115mm延長した恩恵の大部分を後席の居住性向上に割り振りました。

・膝前スペースが64mm拡大(大人が足を組んでも拳2個以上の余裕)
・リクライニング角度の拡大とシート座面形状の見直し
・後席用USB-Cポート(急速充電対応)やエアコン吹き出し口を標準装備
これにより、長距離のファミリードライブでも後席の同乗者が快適に過ごせる「真のファーストカー」へと成長を遂げています。
③ 【マツダ初】Googleビルトイン&15.6インチ巨大ディスプレイ
これまでマツダは「ドライバーの脇見運転を防ぐ」という安全思想のもと、小型ディスプレイ+手元のコマンダーコントロール操作を貫いてきました。しかし、新型CX-5ではその方針を大幅に変更。
ダッシュボード中央には、マツダ車史上最大となる15.6インチの大型タッチディスプレイが配置されています。

・Googleビルトイン: Googleマップが標準で高精細表示され、最新の渋滞情報や経路案内をスムーズに利用可能。「OK Google」と話しかけるだけで、エアコンの温度設定や目的地の検索、音楽再生などがハンズフリーで行えます。
・Apple CarPlay / Android Auto: 当然ながらワイヤレス接続に対応。
・OTA(Over The Air)アップデート: 通信機能を利用して、納車後もナビソフトや安全支援システムの機能が常に最新状態に更新されます。
手元のコマンダーコントロールも残されており、「タッチ操作」と「ブラインド操作」の双方を好みで使い分けることができる点もマツダらしい配慮です。
④ 【使い勝手抜群!】ラゲッジ容量583L&完全フラット化で車中泊も可能に
ボディの拡大は荷室性能にも大きな恩恵をもたらしました。
ラゲッジ容量は先代の522Lから583Lへと大幅アップ。ゴルフバッグであれば4個を横積み可能で、VDA方式での収納力はクラス内でもトップレベルです。

さらに、4:2:4分割可倒式リアシートを倒すと、荷室床面との段差がほとんどない完全フラットな大空間が出現します。縦長が伸びたことで、大人2人が十分に横になれるスペースが確保され、近年ニーズが高まっている「アウトドア」「キャンプ」「車中泊」の適性が飛躍的に向上しました。

どれを選ぶべき?グレード構成と価格帯
新型CX-5は、エントリーモデルから最上級プレミアムモデルまで、明確なキャラクター分けがなされたグレード構成となっています。
グレード展開
新型CX-5はシンプルかつ分かりやすい「S」「G」「L」の3グレード構成となっており、それぞれに2WD(FF)と4WDが設定されています。
エントリーモデル「S」:必要十分な機能を備えた高コスパ・アクティブ仕様


最安グレードの「S」ですが、決して安かろう悪かろうではありません。全車共通のGoogle搭載12.9インチディスプレイや全方位エアバッグ、基本の安全機能(i-ACTIVSENSE)は標準装備されています。
💡「S」グレード独自のポイント・注意点
・足回り: 17インチタイヤを採用。扁平率が高く肉厚なタイヤのため、路面の突き上げ感がマイルドでしなやかな乗り心地が魅力です。
・外観の質感: フロントバンパー下部やホイールアーチが「無塗装ブラック(材着)」となっており、傷が目立ちにくくSUVらしいタフでアクティブなスタイルを演出します。
・注意点: パワーリフトゲートが装着できずバックドアが手動開閉となる点、ヘッドランプ内のシグネチャー発光が付かない点には留意が必要です。

・価格帯: 3,300,000円〜
・こんな人におすすめ: 予算を抑えたい方、アウトドアでガンガン使いたい道具感重視の方
主力モデル「G」:見た目の満足度とコスパを両立した一番人気候補


「S」グレードから22万円アップで選べる「G」は、装備と見た目の満足度が飛躍的に向上する買い得感の高い主力グレードです。
💡「G」グレード独自のポイント
外観の格上げ: 19インチアルミホイール(ブラックメタリック)が装着され、フェンダーやバンパーガーニッシュが「艶ありピアノブラック塗装」へ変更。一気に都会的なSUVへと仕上がります。
ランプ類の高級感: 前後のライト類にLEDシグネチャーランプが追加され、夜間の存在感が際立ちます。
利便性向上: 「パワーリフトゲート(電動リアゲート)」が標準装備され、重いバックドアの開閉がスイッチ一つで可能になります。シートも高級スエード調素材の「レガーヌ」と合成皮革のコンビシートになり、インテリアの質感も大きく高まります。

・価格帯: 3,520,000円〜
・こんな人におすすめ: 最もバランスの良いグレードを選びたい方、高級感も欲しい方
最上級モデル「L」:15.6インチ大画面と本革シートを備えたラグジュアリー仕様


「G」グレードから55万円アップとなる「L」は、ワンランク上の輸入プレミアムSUVや高級車から乗り換えても満足できるフラッグシップモデルです。
💡「L」グレード独自のフル装備
超巨大15.6インチ画面: ダッシュボード中央に、マツダ車最大級となる「15.6インチセンターディスプレイ」を標準搭載(S・Gは12.9インチ)。
本革シート&快適機能: シートには上質な「本革」を採用。さらに、夏の暑い日にシート面から爽風を送る「シートベンチレーション」、冬場に嬉しい「ステアリングヒーター」が標準装備されます。
ハンズフリー開閉&安全装備: 足をリアバンパー下にかざすだけでドアが開く「ハンズフリー機能付パワーリフトゲート」や、対向車を自動で防眩する「アダプティブハイビーム(ALH)」、前側方接近車両検知などの先進安全機能がすべて標準搭載されます。

・価格帯: 4,070,000円〜
・こんな人におすすめ: 高級感にこだわりたい方、先進のフル装備と快適性を追求したい方
価格と搭載機能を比較
価格の比較
| 項目/グレード | S | G | L |
|---|---|---|---|
| 車両本体価格(2WD) | 3,300,000円 | 3,520,000円 | 4,070,000円 |
| 車両本体価格(4WD) | 3,536,500円 | 3,756,500円 | 4,306,500円 |
エクステリアの比較
| 項目/グレード | S | G | L |
|---|---|---|---|
| 前後シグネチャーLEDランプ | - | 〇 | 〇 |
| バンパー塗装 | 材着ブラック(無塗装) | 材着ブラック(無塗装) | ピアノブラック |
| タイヤ&ホイール | 17インチ(グレーメタ リック) | 19インチ(切削加工:ブラックメタリック塗装) | 19インチ(ブラックメタ リック塗装) |
| ルーフレール | - | 〇 | 〇 |
インテリアの比較
| 項目/グレード | S | G | L |
|---|---|---|---|
| シート素材 | ファブリック | 合成皮革+レガーヌ | 本革 |
| シートカラー | ブラック | ブラックもしくはピュアホワイト/ブラック(オプション) | ブラックもしくはスポーツタン(オプション) |
| アンビエントライト | - | - | 〇 |
| センターディスプレイ | 12.9インチ | 12.9インチ | 15.6インチ |
| サウンド | 標準8スピーカー | 標準8スピーカーもしくは、BOSE12スピーカー(オプション) | BOSE12スピーカー |
| パノラマサンルーフ | - | - | (オプション) |
| リフトゲート | - | パワーリフトゲート | ハンズフリー機能付 パワーリフトゲート |
| ドライバーパーソナライズ機能 | - | - | 〇 |
| 運転席シートポジション | ラチェットレバー式 | 10Wayパワーシート | 10Wayパワーシート |
| 助手席シートポジション | ラチェットレバー式 | ラチェットレバー式もしくは6WAYパワーシート(オプション) | 6Wayパワーシート |
| ステアリングヒーター | - | 〇 | 〇 |
| リアシート・ シートヒーター | - | (オプション) | 〇 |
| 運転席&助手席 シートベンチレーション | - | - | 〇 |
| 運転席&助手席 シートヒーター | 〇 | 〇 | 〇 |
| Type-C:リア×2 | - | (オプション) | 〇 |
| Type-C:フロント×2、 ワイヤレス充電(Qi) | 〇 | 〇 | 〇 |
| ステアリングシフトスイッチ | - | - | 〇 |
走行・安全性能の比較
| 項目/グレード | S | G | L |
|---|---|---|---|
| アクティブ・ ドライビング・ ディスプレイ | - | 〇 | 〇 |
| ヘッドライト | ハイ・ビーム・ コントロールシステム | ハイ・ビーム・ コントロールシステム | アダプティブ・LED・ ヘッドライト |
| クルージング& トラフィック・サポート | 緊急停止支援機能付 | 緊急停止支援機能付。オプションでハンズオフアシスト機能、車線変更アシスト機能を追加可能 | 緊急停止支援機能、ハンズオフアシスト機能、車線変更アシスト機能 |
| 前側方接近車両検知 | - | (オプション) | 〇 |
| スマート・ブレーキ・サポート | - | (オプション) | 〇 |
| ドライバー・モニタリング/ドライバー異常時対応 システム | - | (オプション) | 〇 |
| リバース連動ドアミラー | - | 〇 | 〇 |
| バーグラアラームシステム | - | (オプション) | 〇 |
ライバル車種との徹底比較(ハリアー・RAV4・ZR-V)
ミドルサイズSUV市場は、各メーカーの看板車種がひしめく超激戦区です。新型CX-5とライバル3車種を比較してみましょう。
・マツダ 新型CX-5 :全長4,690mm × 全幅1,860mm(デザイン・質感重視)
・トヨタ ハリアー :全長4,740mm × 全幅1,855mm(ラグジュアリー・クーペ風)
・トヨタ RAV4 :全長4,600mm × 全幅1,855mm(オフロード・タフネス)
・ホンダ ZR-V :全長4,570mm × 全幅1,840mm(走りの質感・スポーティ)
vs トヨタ ハリアー
ハリアーはエレガントなデザインとハイブリッドの圧倒的な燃費が強みです。しかし、新型CX-5は後席の足元スペースの広さや最新のGoogleビルトインインターフェースの使いやすさでハリアーを凌駕します。また、同等装備での価格差(CX-5の方が買いやすい設定)も魅力です。
vs トヨタ RAV4
武骨なアウトドアテイストを好むならRAV4ですが、オンロードでの静粛性、内装の質感、都会的なスタイリングにおいては新型CX-5が圧倒します。
【結論】新型CX-5は「買い」か?待つべきか?
ここまで新型CX-5の魅力を解説してきましたが、最終的に「今すぐ買うべき人」と「少し待った方がいい人(あるいは中古の先代狙い)」のタイプを整理します。
✅ 今すぐ予約・購入すべき人
⛔ 少し検討・待った方がいい人
まとめ:9年目の劇的進化!ミドルサイズSUVの新たな王座へ
3代目となった新型CX-5は、単なるマイナーチェンジレベルの更新にとどまらず、「実用性の欠点の克服」「先進ITのフル装備」「電動化への第一歩」を見事に融合させた、隙のない完成度を誇っています。
ディーゼルエンジンの廃止という一たまりもない変更はあるものの、それを補って余りある質感向上と室内空間の広さは、間違いなく今後のSUV市場で大きな話題を呼ぶはずです。
気になる方は、ぜひマツダディーラーでの試乗予約やカタログの請求を早めに進めておくことをおすすめします!
